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珍しい狛鼠(大豊神社)





あけましておめでとうございます

   本年もよろしくお願い申しあげます。

ねずみどし
干支のはじめの
めでたさよ


◎子年なのにコネコ?

むかし「子子子 子子子」と書いて「ネコのコ コネコ」と読む遊びがあったそうだ。猫の子は子猫とあたりまえの話で、これだと「子」はずっと猫で、いくら待っても鼠にはならない(笑)

はじめての、チュウ−!
 いきなりチュウーといっても、干支の鼠のはなし。干支とは本来、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の「十干」と、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の「十二支」を組み合わせたもの。もともとは中国・殷の時代(紀元前16〜前11世紀)に、両者が組み合わされて月日に用いられ、やがて年や時刻、方位などを表わすものとなったといわれる。
 十二支には、おなじみの十二の動物が当てられている。それらの動物は十二支獣とも呼ばれ、文献に初めて登場するのは中国・後漢(25〜220年)の思想書「論衡」(ろんこう)だといわれる。日本でも、室町時代には十二支獣が歌合に興ずる『十二類絵巻』などの絵巻や御伽草子が作られた。十二支獣は、薬師如来に仕える十二神将の使者として描かれ、広く親しまれていった。
 とはいえ、十二支には本釆それぞれに当てられた動物との関連性はないらしい。例えば「子」には鼠の意味はなく、「ね」という訓もない。これは他の動物についても同様で、なぜ鼠や牛、虎などが使われたのかは定かではないと参考文献は語る。もちろん神様が身近にいる動物を選んだとするのが正しいだろう。もともと十二支の文字の意味は、季節ごとに移り変わる植物の状態だといわれる。子は「滋」で、新しい生命が種子のなかに萌し始めることをさす。繁殖力旺盛な鼠に、その象徴を重ね合わせたのだろう。
 いずれにせよ、平成二十年は、十二支の第一番目である「子年」(ねどし)にあた る。それを正確に干支で表わすと「戊子」(つちのえね)となる。日本人の生活や文化に密接に関わってきた鼠は、招福や子孫繁栄を象徴し、縁起のいい動物だけに、招福開運と願いたいものである。
  参考文献:『十二支物語』諸橋轍次著(大修館書店

京に珍しい狛鼠(こまねずみ)
四季の自然に、心なごむ散策の小道「哲学の道」沿いにある大豊神社は「鼠の杜」と呼ばれ、親しまれている。そこに縁起のいい狛鼠がある。右は学問を表わす巻物をもち、左は豊穣や薬効を象徴する水玉(酒の甕)を抱かえている。お神酒は不老長寿を表わし、子を育むかたちから安産祈願の象徴ともされている。また、ここは椿の名所でもある。初詣をかねて出かけてみるのもいいと思う。ただし、寒さ対策をお忘れなく。
  大豊神社(おおとよじんじゃ)
  京都市左京区鹿ヶ谷宮ノ前町 Tel.075-771-1351


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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